面接でアピールするコミュニケーション力の向上にむけて

キャリアコンサルタント/大阪人間科学大学キャリアデザイン講師西沢 敏美

(1)まず就職活動における「選考」の区分

就職活動イメージ

応募する会社によって差異はありますが、概ね2つに分けられます。

◆書類選考◆対面選考
・エントリーシート(履歴書)審査
・ポートフォリオ審査
・推薦状
・性格診断
・職務適性診断
・筆記試験 ~~等
・グループディスカッション
・グループ面接
・個別面接
・先輩社員との懇談 ~~等


ご存知の通り、新型コロナウイルス感染によって「書類選考」はそのままですが、「対面選考」がこれまで通りに出来なくなり「オンライン面接」が実施されるケースが増えていますね。
そして、「オンライン面接」だけで内定を出す企業もあるようですが…やはり「リアル面接」にこだわっている会社も多いです。新卒採用の「面接」の回数で最も多いのは「2~3回」と思います。その中で「最終面接」はリアル面接を実施する会社は依然多い~そう思います。

さて、その面接は内定を得る上で最も大事な選考とも言われます。でも、専門学校生は「専門スキル採用」の面もありますので、書類選考(特にポートフォリオやエントリーシート)の準備も大事です。これは自分自身の努力が大きい。
一方、面接は相手(面接官)があることですし、また、何を聞かれるかわからないので準備が難しいですね。
ちなみに、面接の始まりは大概「自己紹介」ですので、これはしっかり準備しておけますね。

(2)企業が面接で知りたいこと=あなたの「コミュニケーション力」

コミュニケーションイメージ

平均すると2~3回の面接選考で、企業側がみたい(確認したい)ことの1つは「あなたのコミュニケーション力」です。

面接官から色々な質問がされ、あなたの答える内容・答え方から「コミュニケーション力が高い、低い」を判断します。それ以外にも「志望動機はどうか」「発揮できる能力はどうか」なども見ます。面接=相互コミュニケーションの場ですから、根底には「あなたのコミュニケーション力」が見られていると思って下さい。

以前、ある本に書かれていたのですが、とある社会科学者の研究によれば「仕事においてコミュニケーションを伴う割合は平均7割である」というのです。そのコミュニケーションの中には仕事遂行の基本とされる「ほうれんそう(報告連絡相談)」や対面での会話(言葉)以外の「Eメール、手紙」も含みます。
黙々とデザイン制作などをするクリエイターも「自分自身とコミュニケーションして創作している」という考え方もあります。

そう考えると「7割」という説も妥当性が高いように思うのです。

(3)では「コミュニケーション」「コミュニケーション力」とは何でしょうか?

コミュニケーションイメージ

少し学術的な言い方になりますが、お付き合い下さい。

●コミュニケーション
この語源には諸説ありますが、私の想いに最も近いのはラテン語のコムニカチオ (communicatio) です。
コムニカチオの意味は「分かちあうこと、共有すること」です。
このことからコミュニケーション=お互いの間にある情報や感情を共有する、分かち合うことではないかと思います。

●コミュニケーション力
語源と関連づけると「共有する力、分かち合う力」となりますが、それは以下の4つの力で構成されると思います。

  • 話す力=簡潔明瞭に話す、余計な間投区(あの~、その~、え~等)が少ない
  • 聞く力=反応(相づちや頷き等)して最後まで聞く
  • 場を見る力=話し合いの状況を把握し、相手の仕草などからも感じ取る
  • 理解する力=相手が言っている事の本質を掴む

~~~等です。

4つとも高い方もいるでしょうし、聞く(聴く)事がとっても上手という方もいます。

面接ではこの4つの「力」を見られている~かもしれません・・・面接官によって見るポイントが異なるので、これが絶対ということではありません。ご留意下さい。

(4)心理学の理論を応用して面接に備える

面接イメージ

①面接での第一印象の管理

行動心理学者アルバート・メラビアンによれば、人(お互い)の第一印象を決定する構成要因として、以下のように研究成果を発表しています

メラビアン博士表

この割合を知っている方もいらっしゃると思いますが、メラビアン博士が発表した数字は;

視覚(目)に入る表情・態度着ている服装、髪形、眼鏡なども含みます58%
聴覚(耳)に入る言い方声の質、アクセント、早さ、大きさなどです35%
言葉の内容語彙(ボキャブラリー)、言葉の選択7%

そして、メラビアン博士はこんなことも加えています;

人は相手(お互い)の第一印象を決める時間と割合は『約3分で約7割』だとしています。また、作った印象を変える為には『約20時間』のコミュニケーションが必要だと言っています。こういう第一印象を心理学では「初頭効果」と言います。博士の数値の妥当性にはいくつかの反論はあります。ただ、「人は見た目が9割」という言葉があるように、第一印象での視覚効果はとても大きなものがあるのは確かでしょう。

因みに、「表情」で最も重要なのは何でしょう? それは「目」です。「ビジネスコミュニケーション」という本では「面接官の9割が最初に相手(面接を受ける方)の目を見る」とあります。

また、態度でいうと、私の面接経験では「入口から面接官の前に来られるまでの歩き方」が印象に影響するように思います。緊張して“チョコチョコ的”な歩き方、胸を張って堂々とした歩き方…どちらが良い印象を与えるか想像できますよね?

因みに、第一印象(初頭効果)ですから、それとは逆の効果理論/親近効果というものもあります。でも、まずは第一印象を良くすることを心掛けたいものです。

②あなたのコミュニケートスタイルを可視化する自我状態(エゴグラム)

「あなたのコミュニケーションスタイルはどのようなものですか?」

と聞かれても直ぐに答えられないと思います。

スタイル(ここでは特性、特徴という意味)がわかれば、上手に管理、調整出来る事が増えます。このブログで何度も記していますが、就職活動の第一歩は「自己分析/自己理解」ですが、その1つに自分のコミュニケーションスタイルも分析・理解しておくと良いでしょう。

ここでは、心理学の「交流分析(トランザクション・アナリシス)」の中の「自我状態(エゴグラム)」を活用して、ご自分のコミュニケーションスタイルを可視化してみましょう。コミュニケーションスタイルが分れば、メラビアンの法則と合わせて活用することで、面接であなたが面接官に与える(かもしれない)第一印象も把握できます。

「自我状態(エゴグラム)」とは何でしょうか?

まずは以下のURLで簡単な説明がされています。それを確認し、実際にあなたの自我状態を診断できるようになっています。診断は無料です。

「自我状態(エゴグラム)」https://commutest.com/egogram/

そのサイトで質問に答えますと、下記のようなグラフ図が示されます。(※下記は類似サンプル例です)

グラフ例

そのグラフをメモするなどしておいて下さい。そのグラフを基にあなたのコミュニケーションスタイルを考える事が出来ます。それは次回のブログで紹介します。

この記事の著者

キャリアコンサルタント/大阪人間科学大学キャリアデザイン講師西沢 敏美

経歴
  • 1954年(昭和29年)6月秋田県生まれ、明治学院大学法学部卒業
  • 1978年株式会社リクルート(当時日本リクルートセンター)入社
    住宅情報事業部、ホットペッパー事業部、メディア制作局などで営業職、企画編集職、管理職などを歴任
  • 2002年1月リクルートグループの人材紹介会社=リクルートエージェント=転籍 2002年1月リクルートグループの人材紹介会社=リクルートエージェント=転籍
  • キャリアアドバイザー職として就職、転職の支援を行う
  • 2004年末リクルートグループを退職し、2005年から人事系コンサルタントとして自営
  • 「新入社員導入研修」「リーダーシップ」「キャリアデザイン」「モチベーション」「コミュニケーション向上」など
  • 『対人・対自分スキル領域』で研修講師やセミナー運営を実施。
  • 他に 「人事制度のプランニング、導入、運用の支援」 「会議のファシリテーション」「コーチング」など。
活動実績
  • 企業の新卒採用の企画と支援
  • 採用セミナー(会社説明会)の企画立案と運営支援、インターンシップの企画立案と運営支援、事後フォロー
  • 人事に代わって一次面接実施、内定者フォロー企画など
  • 企業の人材育成研修企画立案とファシリテーターやトレーナー
  • 「新入社員導入研修」「中堅社員基礎研修」「キャリアデザイン」「リーダーシップ」「モチベーション」「チームビルディング」「マネジメント」などでプログラム作成から研修進行(トレーナー)、そして研修後の個別面談などを実施。※2019年の研修実施(受講)者数は約200名
  • 人事制度設計&運用支援
  • 大学関連大阪人間科学大学(大阪府摂津市)にてキャリアデザインⅠ&Ⅱの非常勤講師(単位認定授業)13年目
  • 他に大阪府立大学キャリアサポート室にて就職活動支援業務なども経験
資格

◆GCDF認定キャリアカウンセラー養成講座受講完了(2002年)(※キャリアカウンセラー資格は更新せず喪失)
◆西沢ファーム(和歌山県かつらぎ町の実家/農園)での研修実績
農作業体験を取り入れて企業の内定者研修、チームビルディング&チームワーク研修も実施 ※現在は事情あって開催停止しております

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